去った11月11日に八重農沖縄みずほ会実行委員会主催の第六回八重山デンサ節大会がありました。
会場は豊見城市立中央公民館大ホールです。それに那覇本部の宮良侑美さんが出場されたので報告を致します。
11歳から93歳までの予選を勝ち抜いた15名が本選に臨みました。
宮良さんは三線を始めてちょうど半年くらい。研究所の稽古に初心者がついてくるのはなかなか難しいのですが、
天然の明るさと度胸の良さを持ち、先生の指導にもとても素直なので、
最初はたどたどしかった歌三線もぐんぐん上達していきました。
ある時デンサ節大会の話になり侑美ちゃんが「いつか出てみたいなぁ」とつぶやくと
先生が「じゃ出てみるか」と。応募締め切りの1週間くらい前でした。
バタバタと準備をしましたが歌は上等でも三線の立ち弾きが少し苦手で
(そりゃ自分が初心者の時の事を考えると想像がつきますよね)カラ撥したり、手が飛んだり。
そこで私が後ろで伴奏をすることになり、無事予選を合格して、そして本選。
予選と本選の間は約1一ヵ月でしたが、稽古を重ねるたびに上等になっていきました。
豊かな声量があるので五の本調子で工や五の高さを余裕で出せる、羨ましいですね。
出場はトップバッターでした。ハリのある声で、堂々と歌い上げ、
後ろで伴奏していて危なっかしさを全然感じませんでした。
結果は入賞ならずでしたが、初舞台で得難い体験をしたことだと思います。
デンサ節1曲を老若男女が歌い、その違いを肌で感じることをできたなら、きっと次に生きてくると思います。
宮良さん、本当にお疲れさまでした。
第一部が出場者の審査、第二部がゲストの歌三線でしたが、特別出演だった八重山農林高等学校郷土芸能部(本年の全国高文祭最優秀賞に輝きました。)の舞台
「米ぬ為し」「世果報給らり」は圧巻でした。10代の高校生の演技と思えず、鳥肌が立ちました。
舞台袖でしっかり拝見しましたよ。当然、大哲会の皆さんは初代部長が先生だったとご存じですね。
最初に巻いた小さな種が50年過ぎたら立派に大きな木に育っていた、そんな感じを受けました。
山本千加子