女がひとりカウンターで食事をしている。
隣の男が話しかけてくるが、適当にあしらわれている。
そこへ別の男が割り込んできて、コップの水を女の腕に
こぼしてしまう。「失礼!」と濡らした腕を拭いながら
話しかける。
「今日の午後暇?」
「何故そんなこと聞くの?」
「ぼくパイロットなんだけど、シアトルへフライトが入っていて
洗濯物を取りに行けないんだ。」
「それで?」
「君に洗濯物を取って届けてほしいんだ。代金はほら、30ドルあれば
足りるだろう。預り証はこれ、夜中の12時半にはもどるから、住所と
家の鍵はこれとこれ。」
「夜中の12時半ですって?こうしたらどうかしら?私の都合のいい時間に
届けるというのはどうかしら?」
「それだとお礼ができない。君が喜ぶようなお礼をしたい。」
「たとえば?」
「ケーキを焼いてあげるよ。」
「ええっ!ケーキを焼くですって?」
「チョコケーキは好き?」
「チョコアレルギーなの。」
「キャロットケーキはどう?クリームチーズ風味の。」
「大好きよ!」
女はこうして恋に落ちる。
http://youtube.com/watch?v=JmfOzFzYumo
ペーチン