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芸大講座「沖縄空手の構造」蘆姜威(付属研究所共同研究員)

古武術
琉球には古くから徒手空拳で身を守る武術があった。その武術は
今日の空手の前身で「手(てぃ)」と称していた。「手」は地域に
よって「那覇手」「泊手」「首里手」と呼ばれ、それぞれ門外不出
として、代々一子相伝、秘密裏に伝えられてきた。

空手の発展
中国や東南アジアとの交流が盛んになるにつれ、中国拳法や東南アジア
諸国の武術の要素を取り入れながら、前後左右四方八方に敵を仮想して
攻防を繰り出す技を、理論的かつ科学的に組織体系づけ「型」として完成
していった。現在体系化された型は、およそ50余種にのぼり、「手」は
「空手」として統一されている。

そして、明治の末頃になって、初めて学校体育に取り入れられ空手は急速に
一般大衆に広まり、さらに世界中に多くの空手人口を持つまでに普及発展
している。

空手に先手なし
空手の型はすべて「受け」から始まる。だから空手には「先手必勝」とか「必殺」
などと言う概念はない。相手を傷つけずに自分の身を守るのである。しかしながら、
昨今の競技空手の進展とともに、攻撃性が重視されつつあり、本来の沖縄空手の精神
にはそぐわない。

ペーチン