「作田節(ちくてんぶし)」など三線に合わせて歌ったり、楽しく穏やかに 暮らしているのに陽春の若夏の頃になると、人間どもがそこかしこに現れて、 たいまつを「あからぱたら」と灯して、捕まえられて、大事な爪を 「ふちゅるはたら」ともぎ取られて、何と辛いことか!どこに逃げれば いいのだ。権力の横暴に呻吟する庶民の悲哀をカニに託して歌っている。 松明が赤々と燃えるさまを「あからぱたら」、爪をもぎ取られるさまを 「ふちゅるはたら」とユニークな表現がすばらしい。
ペーチン