大哲会ブログDaitetsukai Blog

与那国ションカネー

この歌は八重山を代表する「とぅばらーま」と双璧をなす情歌で、与那国へ赴任してきた
役人を愛してしまった賄女の、役人との別れの悲しみを歌っている。

私を置いて行ってしまうなんて、私は死ぬ思いで別れの盃も涙があふれて飲むことができません。
ずっとあなたのお側に居たいのです。船の片隅でもいい、乗せて連れてってください。
それが無理なら屋形の屋根の上でもいい、それもだめならあなたの懐に入れて連れてって、
それもだめなら風呂敷に包んで、お願い一緒に連れてってくださいと泣き崩れるのですが、
役人にとっては公務と国で待ってる妻子の手前、連れていくわけにはいかないのだと無情にも
突き放して船に乗ってしまう。帆を揚げて出ていく船を、女は涙にむせびながら、健気にも
愛しい人の船旅の安全を祈りながら見送るのだ。(八重山民謡誌)

ペーチン