石垣から上京した男のホテルへ、同郷の友人が三名訪ねてきて面会を求めた。
「かしこまりました、あなたはどなたさまですか?」
「大工です。」
「はあ?大工さんですか、それでお名前は?」
「大工です。」
「あなたが大工さんということはわかりました、お名前を教えてください!」
「だから、大工と言っているでしょうが!」
「からかわないでください!じゃあ、そちらのお客様、お名前を教えてください!」
「漢那です。」
「えっ!カンナですか?・・・大工にカンナ?・・・あなたがたは二人して
私を馬鹿にしているんですか! もう、けっこうです、そちらのお客様
お名前を教えてください!」
「はい、仲間です。」