大哲会ブログDaitetsukai Blog

コンクールと慰霊の日

例年より早い梅雨明けの沖縄は、もう夏の日差しが照りつける日々が続いています。

そして、今年も琉球民謡音楽協会民謡コンクールの季節がやってきました。

今年は、例年より少し早めの6月21日、22日の2日間、与那原町の上の森かなちホールにおいて開催され、大哲会でも、多くの受験者が全国から集まります。

去った6月8日に抽選が行われ、順番と課題曲(三線優秀賞と最高賞)が決まり、今の時期は、最後の追い込みということで、稽古にもいっそう熱が入っていることと推察いたします。

本番では、これまで積み重ねてきた稽古の成果を存分に発揮できるよう、自信を持って、堂々と胸を張って、舞台に立ってください。

 

そして、受験や付添で来沖される皆さんにお願いがあります。

今年は、沖縄戦及び終戦から80年という節目の年です。

日程の都合で早めに帰られる方もいらっしゃると思いますが、多くの方々は、6月23日の慰霊の日を、ここ沖縄で迎えられることになると思われます。

県外の皆さんにとっては、これはなかなか体験できないことだとお察ししますので、ぜひ、この貴重な機会に、80年前にここ沖縄で実際に起こった悲惨な状況に思いを寄せていただくとともに、これから将来にわたって、皆さんが平和な状況の中で心置きなく八重山民謡を学び続けていけるためにはどうしたらよいかということについて、じっくり考えていただきたいと、切に願っています。

 

県内では、この時期、映画(太陽の運命、木の上の軍隊、摩文仁など)、講演、写真展など、沖縄戦や米軍基地問題などにちなんだ、実にさまざまな企画や催しが開催されています。

 

今、沖縄タイムスでは、平和の礎に刻まれた24万人あまりの方々の氏名を、10日から22日まで、紙面に掲載しています。

 

また、私の住む西原町でも、広報の6月号は、このような感じです。

広報にしはら6月号表紙

 

今月開催される行事の数々

 

平和の約束 2025

 

沖縄戦では、当時の西原村の人口の約47%、約5,100人もの方々が命を落としています。

そういった背景もあり、現在でも、町全体で、平和の大切さを後世に語り継ぐことが重要視されているのです。

私も、町が主催する行事「平和の約束 2025」に足を運んでみようと考えています。

 

皆さんも、コンクール合格という結果とともに、戦後80年という節目の年の6月23日を沖縄で迎えることで、何かを感じ取り、そのことを地元に持ち帰っていただければ幸いです。

 

 

中田 光太郎