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芸大講座「琉球絵画の構造」平川信幸(芸大博士課程)

古琉球の絵画は先の戦争でほとんど焼失しており、現存する作品は
僅かばかりである。

慶長以前16世紀
「牡丹白鳩の図」「虎の図」「菜園鳥虫図」   日本、中国とは違う独特の画風

慶長以後
自了(聾唖の絵師城間清豊) 「白沢の図」「竹林七賢」「高士逍遥の図」
呉著温(屋慶名政賀)    「雪景山水図」
比嘉崋山          「婚姻風俗図」
作者不詳          「進貢船の図」

18世紀尚敬王の時代
呉師虔(山口宗季)  「神猫図」
殷元良(座間味庸昌) 「雪中雉子の図」「山水図」
向元瑚(小橋川朝安) 「御後絵」(国王の肖像画)
泉川寛英(慎思九)  「首里那覇泊全景図」
作者不詳       「うやんまあの図」「間切集成図」「那覇綱引きの図」
長嶺宗恭       「神農の図」

肖像画

肖像画は、国王はじめ身分の高い人達が多く、一家の長として、子や孫たちに
対し、威厳を示すため描かれたものと思われる。冠、衣装の文様は官位の
ランクによって厳格に定まっていて、冠は菊唐草模様であったり、衣装は
雷文崩しに幾何学的な牡丹の文様であったり、帯は黒地に宝珠双竜紋と
幾何学模様を交互に配置するなど格調高いデザインとなっている。
「前川親方画像」     呉師虔作18世紀初
「程順則画像」      殷元良
「宮平長延画像」     作者不詳
「喜久村繋聡画像」    作者不詳
「知念里之子親雲上画像」 作者不詳
「宜寿次盛安画像」    島袋宗展
「向崇徳玉城朝勅画像」  作者不詳

ペーチン